農産品加工会社の立場で、戸沢村に貢献したい!
地域おこし協力隊
働く
2023年2月14日
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事業を始めたきっかけや時期はいつ頃ですか?
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2010年に事業を始めるにあたり、外食産業にパイプのある商社の方からいろいろ情報をもらいました。その中から大根を仕入れ、大根おろしに加工し、飲食店に卸す事業に取り組むことにして、機械を導入し、少しずつ規模を拡大していきました。
事業始めて4.5年経った時に、ある牛丼チェーンさんから山芋を皮のまま摺(す)りおろし、ひと手間加えて出荷してほしいという依頼が来ました。初年度はお客様の反響を確認するモニター程度の出荷量の予定でしたが、ことのほか評判が良かったため、一気に製造量を増やすことになり、派遣の方など応援部隊を導入して仕事をこなしました。うれしい悲鳴で、そのおかげで事業を軌道に乗せることができました。
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事業の売りは何ですか?
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大根おろしと山芋のすりおろしの商品がメインです。大根を3000トンほど全国から仕入れ、きめ細やかさや水分量などを出荷先の要望に合わせておろし加工しています。複数の全国飲食チェーンに出荷していて、要求に応えやすいよう冷凍保存していつでも出荷できる体制をとっています。山芋のすりおろしについても先ほどお話ししたように、飲食店の要望に応えながら、対応しています。現在大根おろし7:山芋のすりおろし3程度の割合で製造しています。
工場は、1.大根や山芋を加工する前の前処理 2.粗さ・水分量など種類別のすりおろし 3.袋に詰める充填 4.パレットに並べる整列 5.製品を一旦冷凍保存するための凍結 6.出荷する梱包 の6工程に分かれています。この工程をローテーションしながら、全体の仕事を覚えていきます。
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今後の展開はどのように考えていますか?
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大根などの原料を全国から仕入れていて、相当な輸送コストがかかっているので、山形県内での仕入れを増やしたいと考えています。協力していただける農家さんを少しずつ開拓していますが、自社に近いところで生産ができないかと考え、2020年に農業法人を立上げました。どうしても消費者向けの大根が優先されるため、加工用に適した大根ばかりではないことも立ち上げた理由の一つです。自社で生産する大根になると、そのあたりの問題が解決されるとともに輸送コストの改善にもつながります。ただ必要に応じて大根を仕入れていた状態から収穫時期(6月・10月)に一気に大根が入荷されるため、集荷場が必要となるので、新しい建物が必要となるため、その準備を始めているところです。長芋についても向上に近いところで生産できないか考えていますが、土を選ぶので作る場所の選択が重要になってきます。そのあたりを含めて生産体制を築いていきたいと考えています。
そして新商品として、ある大手量販店からの依頼で、サツマイモを加工して出荷する計画を立てています。工場でサツマイモを焼いたあと急速冷凍し、出荷後店舗で解凍して冷蔵販売する予定です。温めて食べるのはもちろん、夏場は冷えたまま食べるととてもおいしいです。ぜひ当社のメイン商品にしていきたいと考えています。
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今後どのような人材を望みますか?
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最近は農業法人が生産から加工・販売までおこなう6次産業化の動きが活発になり、競合相手が増えてきていますが、大根おろしの加工量としては、当社は日本で3番目のシェアを誇っています。最初はすべての工程を覚えてもらうことになりますが、どこに当社の強みがあるのか、なぜ当社が日本3位のシェアを取れているのか、ぜひ考えながら仕事に取り組んでいただけるとありがたいです。お客様の細かいニーズに応えている取組みについても十分認識してほしいと考えています。
そして今後、農産物の生産にもチャレンジしていくので、大きな視点で物を見ながら会社とともに発展していこうという気概を持った方を望んでいるので、一緒に取り組んでいきませんか?