中村大樹さん（戸沢村出身）

地域の中で農業をやめる話を少しずつ聞くようになり、耕作放棄地になるのを防ぐために父親が頑張ろうとしてする姿を見て、自分も手伝いたいという思いになり、信用金庫をやめることにしました。

父親の手伝いをするだけではなく、農家として独り立ちしたいという思いもあったので、青年就農給付金制度を利用しようと考え、最上町のアスパラガス農家で1年間修行しました。2年目から実際に植え付けを行い、3年目の今年から収穫を始めています。アスパラガスは成長が早く、4月下旬から9月下旬まで朝早くと昼からの2回収穫を行なっています。

　体力的にはきついですが、アスパラガスをお世話になった農家さんはじめ皆さんに配って「おいしかった」と言われたことが最大の喜びでした。日々育つ作物を見ることが農業の醍醐味だと感じると同時に、育てる大変さを経験したことで、素直に感謝する気持ちが芽生えました。

秋には農作業が一段落するので、11月15日～3月までは除雪機械運転員として仕事をしています。

現在29才です。同級生７０名のうち15名ほどが地元に残っていますが、農業をしているのは私含めて2名だけです。

今後は少しずつ作付面積を増やして基盤をしっかりしていき、アスパラガスが戸沢村の代表する作物に一つになっていけばいいなと思っています。